2010年06月05日

パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』ちくま文庫

反社会学講座 「この筆者、外国人風のペンネームの日本人なんじゃないのか」と思わせるほどうさんくさいおじさんが、世にはびこる社会学のやり方に社会学でもって対抗する読み物。そう「読み物」であるから、真面目に読んではいけない。クスッと笑えばそれでいい。例えば、社会学者はここ20年の少年による凶悪犯罪のデータを持ち出してきて「最近の子どもはキレやすくなった」と結論づけるが、実は凶悪犯罪が多かったのは、昭和23年、ついで昭和35年だったことを筆者は暴き出す。さらにその統計自体も正確性に欠け、「凶悪犯罪」の内訳に「殺人・強盗・強姦・放火」のうちいずれかが含まれていない年があったりすることも明らかにしている。「データやグラフを鵜呑みにしない方がいい」というメッセージを読み取るという点では有益な著作だが、語り口が茶化したりつっこみを入れたりする感じなので、軽く読める読み物に仕上がっている。なかなか面白かった。 Amazon


posted by ryoukana at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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