2010年11月28日

中田永一『百瀬、こっちを向いて。』祥伝社文庫

百瀬、こっちを向いて。 珠玉の恋愛小説集。全四作からなるが、どれも正体や本性を意図的に隠したまま関係を続けるような設定になっていて、そこで生まれる感情に対する困惑や疑念をうまく描いている。「キャベツ畑に彼の声」では、覆面作家である国語教師と、彼の取材テープおこしをする教え子の女子高生が描かれている。彼女は作家の正体が彼であることに気づいていながら、密かな想いを募らせ、彼には彼で実はもっと大きな秘密がある。その事実に気づいたとき、彼女の心もまた大きく動き…。構成が巧みで、読ませる力がある。実はこの中田永一という作家自体が覆面作家という話があり、その事実もまた作品に味わいを加えている。 Amazon


posted by ryoukana at 13:21| Comment(0) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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百瀬、こっちを向いて。
Excerpt: 百瀬、こっちを向いて。 中田永一著 この『百瀬、こっちを向いて。』 単行本の時からずっと気になっていて、気になっていたけど、恋愛小説集ってことで、あとあと回しになってしまいました。が、文庫が出..
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